「CBDリキッドを吸ったら音楽が良く聞こえる!」「CBDオイルを摂取してから音楽を聴くと気持ち良い!」
CBD製品を使用した一部のユーザーで、音楽の聞こえ方に違いが現れたというレビューが上がることがあります。しかし、実際にCBDを摂取することで音楽の聞こえ方は変わるのでしょうか?
本記事では、CBDを摂取することによる音楽の聞こえ方の違いについて解説します。音楽の聞こえ方を良くするコツ、相性の良い音楽のジャンルなども紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
CBDの特徴
まずはCBDの特徴や効果について、おさらいしておきましょう。
CBDの基礎知識
CBDは大麻草に含まれる”カンナビノイド”と呼ばれる成分の1種です。大麻草の茎や種子から抽出される天然成分で、正式名称はCannabidiol(カンナビジオール)と言います。
CBDは同じカンナビノイドのTHC(テトラヒドロカンナビノール)と異なり、向精神作用や中毒性がないことが確認されていて、ヘルスケアや医療分野、美容分野でも注目されている成分です。近年ではCBDオイルやCBDリキッド、CBDバーム、CBDワックスなど様々な製品が展開されています。
CBDの効果・副作用
CBDは、身体のバランスを維持する役割を持つECS(エンドカンナビノイドシステム)に作用することで、ストレスの軽減や炎症を鎮めるなどの効果をもたらします。
2017年にWHO(世界保健機関)はCBDが重篤な副作用を持たず、様々な健康効果が期待できる有望な成分であることを報告しています。CBDを摂取することで期待できる主な効果は以下の通りです。
- リラックス効果
- 抗炎症効果
- 鎮痛効果
- 抗けいれん効果
CBDで音楽の聞こえ方は変わらない?
大麻を吸引すると音楽の聞こえ方が良くなることがありますが、CBDで同等の効果を得ることはできるのでしょうか?CBDが聴覚へもたらす影響について、詳しく見ていきましょう。
CBDを摂取しても音楽が良く聞こえることはない
結論から言いますと、CBDを摂取しても音楽が良く聞こえることはありません。CBDは主に不安や痛みといった神経系に作用しますが、聴覚に対して直接的な効果を持つカンナビノイドではないのです。
一般的に大麻を摂取することで「音楽の聞こえ方が良くなる」と言われるのは、向精神作用を持つTHCによるものです。THCは脳内のカンナビノイド受容体(特にCB1受容体)に直接結合し、神経伝達物質の放出を変化させることにより、精神や五感に変化をもたらします。
そのため、向精神作用を持たないCBDを摂取しても、音楽の聞こえ方に顕著な違いは現れないのです。
CBDを摂取すると音楽に集中しやすくはなる
CBDを摂取するとリラックス状態に陥るため、聞こえ方に変化はないものの音楽に集中しやすい状態になります。そのため、音楽の感じ取り方に全く変化がないわけではありません。
また、「CBDを摂取すると音楽が良く聞こえる」と思い込むことによるプラシーボ効果で、変化を感じる場合もあるでしょう。
CBDで音楽の聞こえ方を良くするポイント
CBD自体には聴覚へ直接的に影響をもたらす効果はありませんが、摂取方法を工夫することで音楽の聞こえ方に変化が期待できます。どのように工夫すると変化を感じられるのか、ポイントを見ていきましょう。
アントラージュ効果を狙う
アントラージュ効果とは、複数のカンナビノイドを同時に摂取することでそれぞれの効果が増強される相乗効果を指します。つまり、CBDと向精神作用を持つカンナビノイドを摂取すると、音楽の聞こえ方に変化が期待できるのです。
フルスペクトラムのCBDを摂取する
CBDの精製方法には、含有成分が異なる以下の3通りが存在します。
精製方法 | 含有成分 |
---|---|
フルスペクトラム | THCを含む大麻草の全ての成分 |
ブロードスペクトラム | THC以外の大麻草の全ての成分 |
アイソレート | 純粋なCBDのみ |
上記の中で、THCを含むフルスペクトラムで精製されたCBDの場合は音楽の聞こえ方に変化が期待できる可能性があります。日本国内ではTHC濃度が0.3%以下の規制があるため、基準値以下のフルスペクトラムCBDであれば合法的に所持・使用することが可能です。
音楽の聞こえ方に効果が期待できるカンナビノイド
音楽の聞こえ方に違いを感じられるカンナビノイドには、どのようなものがあるのでしょうか?2024年9月時点で、国内で指定薬物として規制されていないものを中心にご紹介します。
音楽の聞こえ方に効果が期待できるカンナビノイド①:CBN
CBN(カンナビノール)は大麻に微量に含まれるレアカンナビノイドの一種です。THCが酸化する際の副産物として生成され、THCの10分の1程度の微弱な精神作用を持ちます。
CBNは特に睡眠導入効果・鎮静効果が強く、その体感は”ダウナー系”と評されることが多いです。エモーショナルな音楽との相性が良く、ゆったりとチルタイムを過ごしたい時におすすめです。
音楽の聞こえ方に効果が期待できるカンナビノイド②:CBG
CBG(カンナビゲロール)は、大麻の花弁から微量に抽出されるレアカンナビノイドの一種です。CBDやTHCの前駆物質であり、微弱な向精神作用を持つと言われています。
CBGは特に集中力の向上やカフェインに似たシャキッとする感覚があるため、”アッパー系”と評されることが多いです。アップテンポな曲との相性が良く、気分を上げたい時におすすめです。
音楽の聞こえ方に効果が期待できるカンナビノイド③:CBP
CBP(カンナビフォロール)は自然界に存在しない、化学合成で生成されるカンナビノイドです。CBNやCBG等と比較するして強力な精神活性作用を持ち、摂取量によっては”ブリブリ”といった陶酔状態や”マンチ”と呼ばれる食欲増進作用をもたらします。
CBD等のカンナビノイドと相性の良い音楽のジャンル
CBD等のカンナビノイドと相性の良い音楽には、どのようなものがあるのでしょうか?ストーナー界隈で評判の良い音楽のジャンルについて紐解いていきましょう。
レゲエ
大麻文化と切っても切り離せない関係を持つレゲエ音楽は、そのリラックスしたリズムとスムーズなメロディーで知られており、カンナビノイドのリラクゼーション効果と非常に相性が良いとされています。
ボブ・マーリーやピーター・トッシュなどのアーティストの楽曲は、特にそのスローなテンポと心地よいメロディーで、聴く者をリラックスさせる効果が期待できます。レゲエ音楽を聴きながらCBDを摂取することで、心身のリラクゼーションを深め、平和で穏やかな心地を楽しむことができるでしょう。
ヒップホップ
ヒップホップは、そのビートとリズムが強調された音楽ジャンルであり、エネルギーと創造性を刺激するのに適しています。
カンナビノイドを摂取すると、集中力が高まり、ストレスが軽減されるため、ヒップホップとの組み合わせは、特にクリエイティブな活動やリフレッシュしたいときに適しています。アーティストのフロウやリズムを楽しみながら、CBDの効果でリラックスした状態で聴くと、音楽の新しい側面を発見できるかもしれません。
ジャズ
ジャズは即興演奏と複雑なリズム、和音の変化が特徴で、深いリスニング体験を提供します。カンナビノイドを摂取すると、心が落ち着き、リラックスした状態になるため、ジャズ音楽の複雑な構造や微細なニュアンスをより深く理解し楽しむことができます。
マイルス・デイビスやジョン・コルトレーンといったジャズの巨匠たちの演奏を聴きながらカンナビノイドを楽しむと、音楽のディテールに対する感受性が高まり、音楽が持つ感情や表現力をより強く感じることができます。ジャズとカンナビノイドの組み合わせは、特に夜のリラックスタイムや静かな時間にぴったりです。
まとめ:CBDとその他のカンナビノイドを組み合わせて音楽を楽しもう
本記事では、CBDを摂取することによる音楽の聞こえ方の違いについて解説しました。
CBD単体を摂取しても音楽の聞こえ方に直接的な変化は期待できません。音楽の聞こえ方に変化を求めるなら、CBNやCBG、CBPなどの向精神作用を持つカンナビノイドが適しているでしょう。
また、CBDと向精神作用を持つカンナビノイドを一緒に摂取して、アントラージュ効果を得ることでより良い音楽体験ができるかもしれません。
CBDで音楽の聞こえ方に変化を期待していた方は、ぜひ本記事を役立ててください。