国連が発表した「“World Drug Report” for 2023.」によれば、世界中で約2億1900万人が大麻を使用しており、この数は増加傾向にあります。合法化の影響もあり、特にアメリカでは大麻の使用が増えています。
2021年には全世界の成人人口の4.3%にあたる推定2億1900万人が大麻を使用しました。また、性別においても大麻使用者の中で女性の割合が増加していることが明らかになりました。
オピオイドの害が依然として深刻
一方で、オピオイドは依然として最も害をもたらす薬物の一つであり、報告書によれば「過剰摂取に起因する死亡の主要原因」であることが明らかになりました。
アメリカではオピオイド危機が20年以上にわたり続いており、2021年には10万7千人以上の薬物過剰摂取死亡者が報告されています。オピオイドは依然として治療を必要とする人々の中で最も致命的な薬物とされており、その影響は過去数十年にわたって続いています。
地域ごとの薬物使用の違い
国連報告書によれば、地域ごとに薬物使用の傾向には明確な違いが見られます。ヨーロッパやアジアの一部ではオピオイドが主要な使用薬物となっており、ラテンアメリカではコカインが主要で、アフリカの一部では大麻、東および東南アジアではメタンフェタミンが主要な使用薬物となっています。
地域ごとの違いは複雑であり、各地域が異なるドラッグトレンドに影響を受けています。
静脈内薬物使用の増加
報告書には、静脈内薬物使用の増加も指摘されています。2021年には約1320万人が静脈内で薬物を使用しており、これは2020年の1120万人から18%増加しています。
特に東ヨーロッパと北アメリカでは静脈内薬物使用者の数が最も多く、この傾向は過去の数年間で顕著に増加しています。地域ごとの薬物使用の変遷は、社会的・法的な要因に影響を受けており、国際的な対策の必要性が示唆されています。
まとめ: 世界的なドラッグ使用のトレンドと対策の必要性
国連の最新報告書によれば、大麻は依然として最も使用されている薬物であり、その使用は増加傾向にあります。
一方で、オピオイドは最も害をもたらす薬物であり、特にアメリカではオピオイド危機が深刻な課題となっています。地域ごとに異なる薬物使用の傾向があり、これに対処するためには国際的な協力と対策が不可欠です。静脈内薬物使用の増加も懸念されるトピックであり、社会的・医療的なアプローチが必要とされています。
世界的なドラッグ使用のトレンドを理解し、適切な対策を講じることが、健康な社会の構築に向けた重要な一歩となります。