猫にCBDを与えても大丈夫?英国の研究所による調査結果

CBD(カンナビジオール)は、大麻から抽出される非精神活性化合物です。近年、痛みや炎症、不安の軽減などの潜在的な治療効果により、広く関心を集めています。これらの健康効果は動物にも及ぶ可能性があると研究されていますが、特に猫に対する安全性に関する情報はまだ限られています。

この知識のギャップを埋めるために、Waltham Petcare Science Instituteは、6ヶ月間にわたる研究を行いました。この研究結果は、「Healthy Cats Tolerate Long-term Daily Feeding of Cannabidiol」というタイトルで、Frontiers in Veterinary Science誌に発表されました。

Contents

研究の方法

この研究は、健康な39匹の猫を対象に2つのパートに分けて実施されました。第1パートでは19匹の成猫が4週間の研究に参加し、第2パートでは20匹の成猫が26週間の研究に参加しました。

いずれのパートもブラインドおよびランダム化されており、猫には体重1kgあたり4mgのCBDオイルまたはプラセボオイルを、パテ形式の食事に混ぜて与えられました。

研究結果の概要

研究の結果、健康な猫は長期間のCBDの毎日の投与に耐えられることが示されました。以下に、研究結果の詳細を見ていきましょう。

研究結果の詳細

CBDの吸収と耐性 ほとんどの猫でCBDはよく吸収され、健康に影響を及ぼすような有意な差は見られませんでした。
ALT値の増加 4週間の研究期間中、一部の猫でアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の値が増加しましたが、長期的には統計的に有意ではありませんでした。
嗜好性の問題 一部の猫がCBDを混ぜた食事を部分的に拒否するケースがありましたが、これはオイルを混ぜた食事の嗜好性に問題があった可能性があります。

研究から得られた3つの重要なポイント

健康な猫に対する安全性

体重1kgあたり4mgのCBDを毎日投与することは、健康な猫にとって安全であることが示されました。

さらなる研究の機会

CBDが猫の障害や行動に対する効果を探るさらなる研究の機会が示唆されました。

肝機能への注意

肝機能に問題がある場合や同時に感染症が疑われる場合には注意が必要であり、獣医師のチェックが推奨されます。

まとめ

Mars PetcareおよびWaltham Petcare Science Instituteは、ペットの健康と福祉を向上させるために科学研究への投資を続けています。この研究は、猫に対するCBDの長期的な安全性について重要な知見を提供し、今後の研究の基盤となるでしょう。

ペットの健康と幸福を追求するために、CBDの潜在的な効果についての理解を深めることが求められます。これにより、ペットオーナーはより良いケアを提供するための情報を得ることができるでしょう。

Please Share !!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

著者

2019年〜CBD系のカンナビノイド製品制作を開始。オレゴン州で製品の販売や原材料の輸入・輸出事業を経て、カンナビノイド業界に携わる企業の経営サポート・コンサルティングに携わる。